金融論・金融経済・金融工学の参考書など

基本的に僕が読んだ(読んでいる)和書を取り上げます。

内容をすべて把握しているわけではない&金融工学はあくまで趣味&他にいい本もあると思うので参考程度に

 

金融論・金融経済

金融論 -- 市場と経済政策の有効性 新版 

学部時代の「金融」の授業の指定教科書。

現実の制度および経済学の理論分析の両方についてわかりやすく、かつ広く解説されていてすげえよかった。(ほかの入門書を知らないのはある。)

 

金融システムの経済学

一般書の皮をかぶった参考書。

これが読めるとマジで金融が面白くなって偉大に感じる名著(今年のノーベル経済学賞の内容もカバーされてる)

……なのだが想定読者のレベルが高い。経済学部上級どころか院生レベル。ちなみに大学院でこの教授の講義取ったらこの本の内容が展開されてた。

むずいけど読めるとマジでおもろい。難易度のネックはおそらく数学(自分が経済できるバイアスかも?)なので自信ある方はぜひ。

 

金融経済学

金融経済学の様々なトピック(投資行動、リスク下の行動、銀行の意義、資産価格など)が網羅されていて辞書的に使える超いい本。(今年のノーベル経済学賞の内容もカバーされてる)

数理的分析が主で現実の制度の紹介とかはほぼない。

経済学部上級向けか?(でも数学的にはそこまで高度じゃないはず)

買おうとするとクソ高い。

 

金融経済学入門

読んだことない(紹介するな)

でもさっきの本と著者一緒でより入門向けらしいのでいいんじゃないですかね?知らんけど。

 

金融工学(資産価格理論)

ファイナンスのための確率解析 I

学部2年の必修の「ファイナンス」で使った本

無裁定価格とかのファイナンスで必要になる知識を簡単なモデル(離散時間、離散(二項)状態)で勉強しようね~という趣旨の本。入門、初学者向け。

雰囲気をつかむにはめっちゃいいと思うが、状態が一々列挙されるので読み込むのにかえって気合が必要でもある。

これの下巻はガチの金融工学の本らしい(英語版を落としたけどそんな読んでない)

Springerあるある:やや高い

 

新・証券投資論

 

これを金融工学と言っていいのかはわからないが、資産価格の理論なので一応。

証券アナリストアクチュアリー試験の参考書でかなり実務向けの本。離散時間で株の価格とか評価する。

今見たら清水「金融経済学」の投資とか資産価格付けのところとやってることは近いかもね。知らんけど。

あとバカ高い。

 

資産価格の理論―株式・債券・デリバティブのプライシング 

前半で離散時間、後半で連続時間(確率微分方程式)をやる資産価格理論の有名な教科書らしい。

まだ離散時間のとこしかちゃんと読めてないけどいい本です。すげえいい本。

ただくそムズイ。今までの3冊との落差が激しい。第一章がまずミクロ経済学凸最適化の経済院レベルなんすよね…。後半も確率微分方程式だし。

あと「資産価格付けの基本定理」ステートメントwikipediaでちらっと見てから読みましょう。

 

確率微分方程式

言わずと知れたエクセンダールの確率微分方程式の本。(相対的な)読みやすさ、直感的な理解のしやすさに定評がある。

確率微分方程式ってバカむずいけど、資産価格を連続時間で分析するなら必須なので頑張りましょう。(前のダフィーの本もそう)

Springerあるある:やや高い

ちなみにこれ数学の本じゃないらしいっすよ。(実際全部が厳密ではないので一理ある。)

 

おまけ:数学

測度論

確率微分方程式やるなら基本いる。事前に集合と位相も勉強しときましょう。

測度・確率・ルベーグ積分 応用への最短コース (KS理工学専門書)

読んだことない(紹介するな)

なんかさらっと理解するにはいいらしい。

 

ルベーグ積分入門(新装版) (数学選書)

測度論・ルベーグ積分論の名著。

一周まわってこういうガチガチの本を真剣にやるのが早かったりする。

 

測度論的確率論

確率論 講座数学の考え方 (20) 

測度論的確率論のいい本。

特殊な測度空間である確率空間と付随する嬉しさについて学ぼう!測度論がわかれば読める。

やや高い。

 

確率微分方程式

最初はエクセンダールがいいと思うが他の本も著者・タイトルだけ紹介。

舟木「確率微分方程式」

長井「共立講座21世紀の数学 (27) 確率微分方程式」

どっちもむずくて勉強中です。